【有田】触れて、味わって、眺めて。レンタカーで行く有田の旅。

夏季休暇で九州に来ています。関東の方にとって、九州と言ってまず思い浮かぶのは博多、湯布院、鹿児島などの観光地ではないでしょうか。

今回敢えて、焼物の街、佐賀県・有田をレンタカーでぶらりと周ることに。

有田産・そば粉を使った手打ち十割そば

さっぱりした物が食べたい。

そんな時の第1候補は蕎麦でしょう。特に真夏の暑い時期には冷水で締めたせいろ蕎麦は格別。

高台にある大和一心庵・雪月花というこじんまりとした蕎麦屋さんに行ってきました。

席は4部屋しかないので、予約してから来店することをお勧めします。

全室、個室になっていて、お部屋からの眺望もいいです。ゆったりとしたお食事ができます。

ご主人が蕎麦を手打ちしており、奥さんが気遣いのある接客をして下さいます。ご夫婦でやっているお店ってそれだけで素敵ですよね。

オーダーしたのは天ぷらせいろ蕎麦。岩塩に付けて、揚げたての天ぷらを頂くことができます。

天ぷらは揚げたてを食べれるように2回に分けて、持ってきてもらえます。

主役の蕎麦。有田産のそば粉をご主人が毎朝、石臼で挽き、十割で手打ちしている蕎麦です。

天つゆと山葵の他に、柚子胡椒を付けたり、岩塩を少しまぶして食べたりと、3種の味を楽しめます。

蕎麦を天つゆなしで岩塩に付けて食べたのは初めて。そば粉の風味を味わえてくせになり、気づいたら半分くらいは天つゆなしで食べていました。

蕎麦湯を注いで、残った天つゆを頂く。この風習って日本人は粋だよなぁと思わせられる。

最後は奥様の粋な計らいで、デザートをサービスして下さいました。普段は夜の懐石料理のデザートに出す豆乳のアイスと水出しコーヒー。

また有田に来た際には足を運ぼうと思います。

陶芸体験でオリジナル・湯呑み作り

ものづくり。僕が一度は夢見た職業。

紆余曲折あり、ものづくりには携わっておらず、海外で仕事している期間が長いため、日本のものづくりに非常に興味が湧いて来た今日この頃。

丸兄商社という有田焼のデパートで、ロクロを使った陶芸体験に挑戦。

足元のペダルを踏む量で、回転数を調整することができます。

手に収まるサイズかつ薄い厚さのスタイリッシュな湯呑みを作ろうと思ったのですが、思うように形を作れず。出来上がってみると、ゴツいビールジョッキのような重量感になってしまいました。

素焼き焼き締めという2つの工程を辿るため、出来上がりは約1ヶ月かかります。

焼きを入れることで、性質が変わり、まるで別物になる。陶器だけでなく、人もおなじ。

「艱難 汝を玉にす」

これは先ほどのお蕎麦屋さんの部屋に飾ってあった額の言葉。

「困難や逆境を乗り越えることによって、人間は成長していく」という意味。

陶器も人も熱を加えられることによって、より強く、美しくなるのだと身が引き締まる思いになりました。

陶芸体験後、世の中に出回っている湯呑みや器の形状が気になるように。不恰好な出来上がりが容易に想像できるけれど、世の中の陶器に興味が湧いただけで、お釣りが返ってくる体験となりました。

古民家カフェで小休憩

陶芸体験の丸兄商社近くのFountain Mountainというカフェに入りました。

古民家を改装したカフェで、内装は古民家の雰囲気を残しつつも、部屋を打ち抜くことで、非常に開放感のある空間になっています。

この日は真夏日だったので、迷わずアイスコーヒーをオーダー。

泉山磁石場を見学

先ほどのカフェ名であるFountain Mountainは陶器作りの原料となる磁石が採掘された泉山が由来。

現在は採掘はされていないそうなのですが、400年かけて山ひとつを磁器にしたと言われる泉山磁石場は一見の価値あり。

おまけ

帰りに棚田の風景で有名な福島土谷棚田へ行きました。日本の風景は癒されますね。