気づいたら半年経過していて、
現像したフィルムも15本に。
最初の頃に比べたら、フィルムの装填の手つきも段々とサマになってきた。高価なカメラだけれど、気兼ねなく外へ持ち出すことにも慣れてきた。「ライカのカメラ」という必要以上な自意識も抜けてきて、代わりに、愛着が湧いてきた。
そんな頃合い。
ライカM-Aを手にすることで、行動範囲が広がったと言われるようにもなった。出掛けている間、偶然出くわした素敵な場面をおさめるつもりが、素敵な場面を探しに出掛けるようになっていたからかもしれない。
フィルムカメラを始めて半年、率直な感想を記録しておこうと思う。
フィルムカメラは不便
ライカM-Aは新品で購入できる数少ないフィルムカメラだ。
電子部品を一切使用していない機械式なのが最大の特徴。ピント合わせはオートフォーカスではなくマニュアル。撮影距離は70cmしか寄れず、コスパ至上主義とは対岸のカメラでもある。
現像するまで数日かかり、写り具合をすぐに確認することも出来ない。東京・自由が丘の「ポパイ」という有名なお店では現像に一ヶ月を要した。
写り具合をその場で確認できないことはもちろんのこと、フイルムと現像料金がかかるから、同じシーンで何枚も撮るわけにはいかない。
おまけに夜の撮影では到底デジカメに及ばない。
感度はセットしたフイルム次第だし、シャッタースピードを抑えると、手ぶれ補正もないからブレる。
スマホでも綺麗な写真が撮れるこの時代、あえてフィルムカメラを使う理由はどこにあるのだろう。
不便さを楽しむということ
さらに半年経過したら別の理由にすり替わっているかもしれないが、「フイルム特有の不自由さ」がとても楽しい。
その日の天気と装填されたフィルムの感度をもとに、シャッタースピード、ピント、露出を自ら決める自由度。
フィルムを無駄にしないために慎重に、
でもチャンスは見逃せないという葛藤。
現像を待っている間の時間。
その結果、量産されることのない、一枚一枚に想いが宿る。
写真を見返せば、その日の風の冷たさ、時々日が差してきたときの温かみ、街の匂い、話した会話が思い出される。
付随する楽しさ
フィルム写真を始めて、ライフスタイルにも変化があった。
データ化した写真をインスタやTwitterへ投稿。
同じ趣味を持つ方々との交流も楽しんでいる。
週末の外出ではライカを持ち歩くようになり、ニューバランスの「996」という型番のスニーカー、革製品で有名な土屋鞄のショルダー鞄を購入したりと身の回りのモノも新調した。
ライカM型カメラにサイズがピッタリな土屋鞄のショルダーバッグ
これからも
写真の出来栄えとか、表現したいことに対してこだわっていきたい気持ちもあるけれど、今は無理なく継続することを楽しみたい。
本記事のフィルム写真
Leica M-A
Summicron M f2/35mm ASPH.
Kodak Color Plus 200
カメラはスズキ
InstagramやTwitterではライカM-Aやバルナックライカlllaで撮影したフィルム写真を随時アップデート。
本記事中の写真が気に入ったらフォローしてくれると嬉しいです。
[insta-gallery id=”1″]