日本三古湯に数えられ、夏目漱石や正岡子規などの文豪にも愛された道後温泉。3000年の歴史ある道後温泉の玄関口にスターバックスはある。
松山市内を走る路面電車の終着地が道後温泉駅であり、その駅舎内に店舗が入居しているのだ。
ホームからはガラス越しに店員さんが働いてる後ろ姿が見える。
現在の駅舎は昭和61年、初代の駅舎(明治28年開業)を忠実に再現するよう再建された。
駅舎の再建時、スターバックスの入居があたかも予定調和だったかのように、外壁は白を基調とし、柱と窓孔子は深緑色だ。シアトル発祥のカフェも道後温泉の街並みに溶け込んでいる。
内観のファーストインプレッションは旅の疲れも癒される「いつものホッとする空間」だ。
ところが左に目をやると、スタバには珍しい駅舎の待受室のような座席空間。単に狭い空間は圧迫感があるものだが、この空間には進んでハマりたくなる不思議な魅力がある。
駅舎は2階建て。どんな内装なのか期待を胸に階段を登る。
真っ先に目に飛び込んで来るのは、まるで美術館に併設されたカフェのような洗練された空間。高い天井と赤ワイン色の重厚なカーテンが印象的だ。
中央のテーブルは線路で使われる枕木が用いられている遊び心も。
カフェ内から停車中の「路面電車」や「坊っちゃん列車」が見下ろせるし、鉄道好きな子供や大人も楽しめる。
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僕は角っこのテーブル席に腰をおろし、まだアツアツのカフェラテを片手に、道後温泉の過ごし方に思いを巡らせた。